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    駒込 構造医学 非荷重の整復の効果がないことよりも悪い状況がありますので整復には細心の注意が必要になります。

    こんにちは。

     

    今回も、非荷重の整復についてお話をします。

     

    前回は、非荷重の整復をしても効果がでない場合は、絞りとトルクを見直す必要があるとお話をしましたね。

     

    整復不全は整復の効果がでないので、整復する側としては不満があると思いますが、現状維持という意味では最も悪いというわけではありません。

     

    それは、症状が悪化していないからです。

     

    構造医学の整復は、正確に行えば効果が高い整復法です。

     

    反面、効果が高い分、整復時の方向や角度、姿勢が崩れると症状が悪化する危険性があるのです。

     

    非荷重の整復を施した後に、症状が悪化したり、今までなかった症状がおこった経験はありませんか?

     

    1、腰痛が悪化

     

    2、腰部・背部・臀部などに張り感の発生

     

    3、痺れの発生

     

    4、第三ベース(胸腰移行部)や股関節の可動域制限の増悪

     

    5、脊柱が傾く(左右の肩の高さに差異がおこる)

     

    6、歩行時の違和感が発生

     

    7、その他

     

    このような症状がおこる場合は、非荷重の整復に問題がある可能性があります。

     

    尚、一時的な好転反応という場合がありますので、経過観察が必要となるケースもあります。

     

    腰痛歴の長い場合は、骨盤を正常な状態に戻すとその状態に慣れていないために一時的に症状が強くでる場合があるからです。

     

    ほとんどの場合、好転反応は3日(72時間)ほどで落ち着き、その後は症状が改善していきます。

     

     

    非荷重の整復を誤ると、外傷性Pl損傷(Plt)や外方引き出し型非荷重損傷(ASEX)を発生させてしまう場合がありますので、細心の注意を払う必要があります。

     

    外傷性Pl損傷(Plt)は非荷重と比較すると、難易度はやや落ちるので経験の豊富な方でしたら対応が可能となります。

     

    ところが、外方引き出し型非荷重損傷(ASEX)の整復は非常に難易度が高い整復法ですので、いったん発生させてしまうと、対応ができなくなる恐れがあります。

     

    この場合、患者の予後は非常に悪いものになる可能性があります。

     

    この意味からも、非荷重の効果がでない状況は外傷性Pl損傷(Plt)や外方引き出し型非荷重損傷(ASEX)を発生させていないという意味では最も悪い状況ではないのです。