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    駒込 構造医学 頚胸移行部(第2ベース)に伴う手の損傷について

    今回も、頚胸移行部についてお話をします。

     

    前回は、頚胸移行部側屈テストについてお話をしましたが、今回はその補足となります。

     

     

    頚胸移行部(第2ベース)に伴う手の損傷には、次のような傾向があります。

     

      第2ベース損傷と同側・・・弾発指、腱鞘炎

     

      第2ベース損傷と逆側・・・手根管症候群

     

    頚胸移行部側屈テストで第2ベースの異常を診断する際に、第2ベース損傷と同側に弾発指と腱鞘炎、第2ベース損傷と逆側に手根管症候群の可能性があると考えておくとよいと思います。

     

    例えば、R-Be と診断したとします。

     

    その患者さんが、右手をさすったり痛そうにしていれば、手根管症候群の可能性が高くなります。

     

    「右手に手根管症候群はありませんか?」 と質問します。

     

    「実は、手に痛みがあって病院で手根管症候群と診断されました。」 といった返答がある場合もあります。

     

    このように、診断が進む場合もあります。

     

    話していない手根管症候群を診断したことで、信頼関係が増す効果もあります。

     

     

    手根管症候群の補足ですが、手根骨の関節のずれでもおこります。

     

    手根骨の関節の整復は比較的難易度が高いですが、整復をしていく内に慣れてくる整復法だと感じています。

     

    回数を重ねることが上達の秘訣ではないでしょうか。

     

    手の症状を訴える方に、手根骨の関節のずれが原因という場合はわりとあります。

     

    手根骨の構造を理解して整復ができるようになると、手の諸症状の改善に大きな強みとなります。