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    駒込 構造医学 頚胸移行部の損傷の相同関係について

    今回は、頚胸移行部の損傷と、他の損傷の関係についてお話をします。

     

    前回は、第2ベース損傷と同側に弾発指、腱鞘炎がおこりやすく、逆側に手根管症候群がおこりやすいというお話をしました。

     

    いわゆる、相同関係です。

     

    今回の頚胸移行部の損傷との相同関係は、肩関節と股関節についてとなります。

     

     

    次のような相同関係がおこる可能性があります。

     

    頚胸移行部損傷が「R-Be」の場合・・・同側の肩の筋肉の緊張状態(肩コリ)   

                       逆側の肩の疼痛、挙上制限

     

    第2ベース損傷が「R-Be」の場合、同側の肩コリ、逆側の肩痛と挙上制限がおこるということです。

     

     

    さらに、股関節にも相同関係がおこります。

     

    肩関節が前方に転位している場合(sh-A)では、股関節は後方に転位します(hip-P)。

     

    肩関節が後方に転位している場合(sh-P)では、股関節は前方に転位します(hip-A)。

     

    このような相同関係がおこりやすくなります。

     

    もちろん「L-Be」の場合は、逆になります。

     

     

    尚、このような相同関係が崩れた場合は、難治性の症状となる場合があります。

     

    例えば、頚胸移行部が「R-Be」で、左肩関節の挙上制限がある場合などです。

     

    この場合は、代償性相同関係となるため、難治性の凍結肩となる可能性があるので、注意が必要となります。

     

     

    構造医学的にみると関節の損傷には、セオリーがあります。

     

    (例えば、WBがL-Asの場合、損傷のセオリーでは第3ベースはR-Roとなり、第2ベースはR-Beとなります。)

     

    セオリーから外れた損傷は、いずれの場合でもやっかいな損傷であることが多いので注意が必要になります。