こんにちは。
今回は、椎間板ヘルニアについてお話をします。
以前は、腰痛=椎間板ヘルニアのようにいわれていた時期がありました。
現在では、椎間板ヘルニアは腰痛をおこす原因とはあまり考えられなくなっています。
なぜでしょうか?
最近の研究で、成人では椎間板ヘルニアをもっている人の方が、もっていない人より多いと考えられています。
なんと成人のかなりの人が、椎間板ヘルニアなんですね。
ところが、椎間板ヘルニアで腰痛をおこしている人はごく一部なんです。
ということは、椎間板ヘルニアをもっていてもほとんどの場合、腰痛をおこさないということです。
このため、椎間板ヘルニアは腰痛をおこす主な原因と考えられなくなっています。
では、椎間板ヘルニアとは、どういうものでしょうか?
背骨には、椎間板というクッションの役割をする部位があります。
その椎間板になんらかの原因でヒビが入ると、椎間板の中に入っている組織(髄核:ずいかく)が飛び出して、神経を圧迫します。
これが椎間板ヘルニアです。
神経を圧迫しているから腰痛や痺れがおこっていると考えられてきました。
ところが実際は、神経を圧迫していても何の症状もない人がたくさんいるのです。
以前は、この飛び出した組織を手術で取り除くことが少なくありませんでした。
最近では、手術をするケースが減っています。
なぜでしょうか?
まず、先ほどお話をしたように椎間板ヘルニアでも症状をおこすとは限らないことが挙げられます。
さらに、実は椎間板ヘルニアは何もしなくても自然になくなるのです。
おおよそ6か月ほどでなくなります。
どのように、飛び出した椎間板ヘルニアがなくなるのでしょうか?
次回、お話をしたいと思います。