こんにちは。
今回は、胸の痛みについてお話をします。
胸の痛みには、いくつかの原因があります。
まず、思い当たるのが心臓の異常ではないでしょうか?
心筋梗塞などの心臓の異常の症状として胸の痛みがありますので、心配になる方は少なくありませ
ん。
ところが、病院で検査をしても心臓に異常がない場合があります。
内科的に問題がない場合は、何が原因で胸に痛みがおこるのでしょうか?
多くは、骨格の胸の部分に問題があるからなんです。
骨格の胸の部分を胸郭といいます。
「きょうかく」と読みます。
胸郭は心臓や肺などの大事な内臓器を保護するはたらきや、呼吸に関わる重要な部位となります。
胸郭がふくらむことによって、空気が肺に入ります。
横隔膜(おうかくまく)と共に、呼吸に関わる部位なんですね。
胸郭にどのような問題がおこると、胸に痛みがおこるのでしょうか?
胸郭を構成する関節がずれると、胸に痛みがおこります。
胸郭は
1、背骨の胸の部分
2、肋骨(ろっこつ)
3、胸骨(きょうこつ)
で構成されています。
それぞれの骨は、関節でつながっています。
この骨のつなぎ目である関節がずれると、胸に強い痛みがおこります。
肋間神経痛(ろっかんしんけいつう)の原因になるからなんですね。
内科的に異常がない胸の痛みは、ほとんどの場合胸郭に原因があります。
関節のずれであれば、レントゲンやCTでわかるのでは?
と思われるかもしれません。
ところが、胸の痛みをおこす胸郭の関節のずれは画像ではほとんどわからないくらいの微小なずれな
のです。
特にレントゲンは不鮮明な上に2次元の画像なので関節の微小なずれを確認することは困難となりま
す。
どうすれば、関節のずれがわかるのでしょうか?
胸郭の関節のずれは、触診をするとよくわかります。
関節のずれている部位に触れると、痛みがおこるからです。
このように触診によって関節のずれている部位を特定して、ずれた関節を整復することが痛みの解消
には必要になります。
原因のよくわからない胸の痛みのある場合は、胸郭の関節に問題がある可能性が非常に高くなりま
す。