こんにちは。
今回は、前回に続き肘が関係する腕の痺れについてお話したいと思います。
強い腕の痺れはもちろんのこと、なんとなく腕が痺れるという方がいます。
とくに気にならないので、放っておくというパターンですね。
なぜ、痺れがおこるのでしょうか?
いくつかの原因がありますが、ここではよくみかける関節の異常でおこる痺れについてご説明しま
す。
神経の中には、情報を伝える物質(神経伝達物質)が流れていて、いろいろな情報を伝えています。
その神経伝達物質の流れが悪くなると痺れます。
なぜ、神経伝達物質の流れが悪くなるのでしょうか?
神経の径が細くなると、神経伝達物質の流れが悪くなるのです。
ではなぜ、神経が細くなるのでしょうか?
よく神経が圧迫されると痺れるといいますよね。
神経が圧迫されると、神経が細くなると考えられているからです。
じつは神経の圧迫よりも神経が細くなって、神経伝達物質の流れが悪くなる原因があるのです。
なんだかわかりますか?
それは神経がひっぱられておこる神経の牽引です。
どういうことなのか輪ゴムを使ってご説明します。
輪ゴムを親指と人さし指でひっかけてください。
その輪ゴムを横から押して圧迫してみると、横にずれて輪ゴムの太さは変わらないですよね。
同じように神経が圧迫されても、スペースがあると神経の太さは変わらないのです。
今度は左右の親指と人さし指で輪ゴムをつまんでひっぱってみてください。
ひっぱると輪ゴムが細くなりますよね。
神経も同様に、ひっぱられると神経が細くなって神経伝達物質の流れが悪くなるのです。
ではなぜ、神経がひっぱられるのでしょうか?
原因として関節がずれたり、ぬけたりすると関節を通っている神経がひっぱられてしまうのです。
肘の痺れは肘の関節がぬけて神経がひっぱられるとおこります。
この場合は肘の関節を施術で元に戻すと神経も元に戻るのでその場で痺れがなくなることが多いんです。
やっかいなのは、腕全体の痺れです。
肩が原因ということもありますが、多くみうけられる原因は背骨の首と胸のつなぎ目の関節(頚胸移行部)がずれることによって腕の太い神経の束(腕神経叢)がひっぱられておこる場合です。
ここも関節をしっかりと元に戻すと腕の痺れがなくなることが多いですね。
腕の痺れは肘や首の関節の異常によっておこるんですね。
では、どうすれば予防できるでしょうか。
肘がぬけないようにするには重いものを長い時間もたないことが大事でしたよね。
首はどうでしょうか。
首は姿勢がとても重要です。
スマホやパソコンで長い時間下を向いていると首の骨にとても負担がかかります。
この姿勢が首の関節をずらす原因となりますので、なるべく下を向く時間を減らすのが大事なんですね。
スマホであれば、顔の前まで持ち上げると首の負担が減ります。
パソコンはモニターを上げると首の負担がかなり減るんですね。
ぜひ、気をつけてみてください。