こんにちは。
今回は、息苦しさや呼吸の浅くなる原因についてお話をしたいと思います。
心臓や肺、気管などの呼吸器系に問題がある場合がありますが、いくら心臓や肺などの内臓を検査を
しても原因がわからないという場合があります。
では、呼吸器系以外で、何が原因なのでしょうか？
この場合、心臓や肺には悪いところはないので、心臓や肺を制御している神経に問題があると診断さ
れることが多いと思います。
いわゆる、自律神経失調症という診断ですね。
自律神経は、自動で体をコントロールしてくれる便利な神経です。
寒い部屋で暖房を使う様子を、イメージしてください。
温度調節機能のない暖房器具の場合、暑くなったら弱くして寒くなったら強くするという具合に、人
が温度を調節しなくてはなりません。
ところが、エアコンの場合、温度を設定すると、エアコンが自動で調節してくれます。
便利ですよね。
自律神経もこのように、体のさまざまな機能を自動で制御してくれるのです。
ところが、自律神経がくるうと体のコントロールがおかしくなりますので、いろいろな症状がおこっ
てしまうのです。
自律神経には、交感神経と副交感神経の二つの神経があります。
過労やストレスなどで、交感神経がはたらきすぎると、筋肉がかたくなります。
筋肉がかたくなると、呼吸にとって困ることがおこってしまいます。
というのも、呼吸をするときに胸郭といういわゆる胸の部分をふくらませて息を吸い込みます。
そして、胸郭をしぼませることで息を吐くのです。
この胸郭をふくらませたり、しぼませたりする筋肉がかたくなると、胸郭が十分にふくらませること
ができなくなってしまうのです。
胸郭がふくらむことによって空気を吸い込みますので、胸郭がふくらまないと空気が十分に吸えなく
なってしまうんですね。
これが、呼吸が浅くなる原因の一つなんです。
呼吸がしづらくなる原因は自律神経以外にはないのでしょうか？
じつは、自律神経のほかに胸郭がふくらまなくなる原因があるんです。
どのような、原因でしょうか？
それは、胸郭を構成している関節の異常なんです。
胸郭（きょうかく）は背骨（12個の胸椎）と肋骨（12対）とネクタイのような形をした胸骨という骨
からなっています。
この骨が胸郭というカゴ状のものをつくっていて、中に心臓や肺など大事な臓器が入っています。
肋骨が筋肉によって前上方に動くと、胸郭がふくらんで空気が肺に入ります。
ところが、胸郭を形成している関節がずれると、胸郭がふくらみづらくなってしまうのです。
なぜ、胸郭がふくらみづらくなるのでしょうか？
関節がずれると、それ以上関節がずれるのを防ぐために、筋肉をかためて守るからなんです。
例えば、左側の肺が吸いづらいという方は、左の胸郭を形成する関節がずれている可能性があります。
胸郭の左部分の筋肉がかたまって、関節を守っているので胸郭がふくらみづらくなっているんです。
このような場合は、調べていくと左側の胸椎の関節や肋骨の関節がずれている場合がほとんどです。
胸郭を形成する関節を施術すると、胸郭がふくらむようになりますので呼吸がしやすくなります。
そして、深い呼吸もできるようなるんです。
自律神経が原因という場合以外で、呼吸がしづらかったり浅い場合は、このように関節に原因がある
んです。
息苦しさや、呼吸が浅い方で自律神経が原因といわれている方は、自律神経ではなくて胸郭の関節が
原因という場合も少なくありません。
原因不明の息苦しさでお悩みの方は、関節の整復を専門にしている当院にご相談ください。