こんにちは。
今回は、腰痛の状態を確認する方法についてお話をしたいと思います。
腰痛が強い場合、まず最初に整形外科に行く方がほとんどではないでしょうか？
そして、レントゲン（X線）や場合によっては、ＣＴやⅯＲＩで確認すると思います。
その結果、「骨（関節）には問題はありません。」と言われる事も少なくありません。
でも、腰痛が強いにもかかわらず本当に骨（関節）に問題はないのでしょうか？
ところが、問題はあるんです。
痛みがおこっているので、何かしらの異常があるはずです。
画像ではなく、実際に腰を調べていくとほとんどの場合異常が見つかります。
丁寧に触診をしていくと、画像上は問題ないと言われた方でも、腰を構成する関節に問題がある事が
ほとんどなのです。
骨盤は仙骨（せんこつ）という背骨の下にある三角形の骨とその下にある尾骨、そして左右の寛骨
（かんこつ）で構成されています。
骨盤の関節がずれると、骨盤がゆがんでしまいます。
そのため、骨盤の関節の状態をみる事は腰痛をみる上で非常に重要なんです。
骨盤がゆがむと、どうなるのでしょうか？
左右の骨盤の位置が変わります。
どのように、位置が変わるのでしょうか？
仙骨を中心にして、左の寛骨が上下にずれたり、または右の寛骨が上下にずれたりするんです。
場合によっては、寛骨が外側にずれる事もあります。
骨盤のゆがみを確認するために、寛骨の位置をみる検査法は難しいのでしょうか？
知識と経験は必要ですが、とても難しいというわけではありません。
骨盤の形を理解して、丁寧に触診していくと位置の異常がわかります。
寛骨には、でっぱっている骨の部位がいくつかあります。
そのでっぱっている部位の左右差を比べる事によって寛骨のずれ、そして骨盤のゆがみを確認できる
のです。
専門的になりますが、次の３つの部位の確認が重要になります。
１、左右の上前腸骨棘（じょうぜんちょうこつきょく）の位置
２、左右の後上腸骨棘（こうじょうちょうこつきょく）の位置
３、恥骨結合（ちこつけつごう）における恥骨の状態
上前腸骨棘はウエストのやや下の骨盤の前にあるでっぱりです。
後上腸骨棘は骨盤の後ろの中央付近の左右にあるでっぱりです。
恥骨結合は、下腹部の中央部分にある硬い骨の部分です。
この３つの部分の左右を比べると、骨盤のゆがみ具合が把握できるんですね。
腰痛の方で、画像上は問題ないと言われた方を丁寧に触診すると、骨盤のゆがみがある場合は本当に
多いのです。
先日来院された20代の方も、ひどい腰痛に悩まされ整形外科を受診したそうです。
画像では問題ないという事で、筋肉が腰痛の原因とされ筋膜を剥離させる注射を打たれましたが、そ
の処置が全然症状が改善せずに困っていたそうです。
その様な状況で、当院に来院されました。
歩く事ができないので、杖をついて来るような状況でした。
問診中も、まっすぐに座っている事ができずに常に体が傾いた状態だったのです。
この時点で、骨盤を含む骨格に問題があると思いました。
触診をすると、その通りで骨盤がひどくゆがんでいたのです。
１、左の上前腸骨棘が大きく下に位置し、それに対して右は上に位置
２、左の後上腸骨棘は外側にずれて、圧痛が強い
３、左の恥骨が前方やや下方にずれ、圧痛が強い
かなり骨盤がゆがんでいる状態でした。
これだけ、骨盤がゆがむと仙骨が傾きます。
仙骨の上には背骨がのっていますので、仙骨が傾く事によって体が傾いてしまっていたんですね。
自転車に乗る時にサドルが傾いていると、体が傾きますよね。
例えるとすると、そういう状態でした。
骨盤のゆがみを確認しながら、骨盤のゆがみを矯正していきます。
骨盤のゆがみがなくなるにつれて、仙骨の傾きも正常に戻りますので体が傾かなくなっていきます。
その日は痛みが残ったものの、まっすぐに座れるようになって、さらに杖がなくても歩けるようにな
り帰宅しました。
その後、通院して頂き、腰は正常になりました。
本当に良かったです。
腰の痛みと共に、この先どうなるんだろうという不安を強く持っていたので、その不安がなくなった
事も精神的に非常に大きいです。
この様に、画像だけではわからない骨盤の異常が触診でわかるんです。
強い腰痛にも関わらず画像では問題ないと言われた方は、触診で骨盤を含む腰の関節の異常が見つか
るかもしれません。
原因のよくわからない腰痛でお悩みの方は、丁寧に触診を行い原因を解明して施術を行う当院にご相