こんにちは。
今回は、膝の外側の痛みについてお話をしたいと思います。
膝の外側には、膝関節を安定させる為に、外側側副靭帯(がいそくそくふくじんたい)という強い靱帯があります。
この靱帯にテンションがかかると、膝の外側の痛みの原因になります。
また、強く膝の内側を打ったりして、膝関節の外側が離開する力がはたらくと、この靭帯に負担がかかりますので、靱帯の部分断裂がおこりやはり痛みの原因となります。
このような場合には、膝を安静にして靱帯の修復に努めます。
外側側副靭帯をアイシングすると靱帯の修復が早められますので、氷で冷却する事が重要となります。
また、膝の外側のやや下の部分に痛みが出る事があります。
膝の外側のやや下にでっぱった骨があります。
この部分に痛みがある場合は、すねの骨が痛みと関係しています。
すねには、脛骨(けいこつ)と腓骨(ひこつ)という2本の骨で構成されています。
この膝の外側のやや下の部分は、腓骨の上端にある腓骨頭(ひこつとう)という部分です。
先ほどのでっぱった部分は、腓骨頭尖(ひこつとうせん)といいます。
脛骨の上端と腓骨の上端がつながっていて、脛腓関節(けいひかんせつ)という関節を構成しています。
この脛腓関節が離開すると、膝の外側下の痛みの原因となります。
どのようにして、脛腓関節が離開してしまうのでしょうか?
1、足首の捻挫によるもの
2、太ももの筋肉にひっぱられるもの
3、腓骨の打撲
主にこの様な原因があります。
足首を捻挫すると、足首が捻られた際に腓骨が下に引っぱられます。
この引っぱる力がかかると、脛骨から腓骨が離開する力が働きます。
足首を捻挫した後に、膝の外側下に痛みが出る場合は、脛腓関節の離開の可能性が高くなります。
また腓骨頭には、膝を曲げる時に使う大きな筋肉がつながっています。
大腿二頭筋(だいたいにとうきん)という強力な筋肉です。
太ももの後の筋肉であるハムストリングスを構成する筋肉でもあります。
外側のハムストリングスという事で、外側ハムストリングともいうんですね。
この筋肉にテンションがかかると、腓骨が引っぱられますので脛骨から腓骨が離開する力が働きます。
なぜ、大腿二頭筋にテンションがかかるのでしょうか?
大腿二頭筋にテンションがかかる原因として、骨盤のゆがみがあります。
大腿二頭筋の長い筋肉は、骨盤の下の坐骨結節(ざこつけっせつ)というでっぱった部分につながっています。
短い方は大腿骨につながっています。
この坐骨結節が上にずれると、大腿二頭筋が引っぱられてテンションがかかります。
そのテンションが、腓骨頭を引っぱります。
骨盤と腓骨頭には、大腿二頭筋を介して大きな関係性があるんですね。
転倒などで、腓骨頭付近に衝撃が加わる事でも、脛腓関節は離開します。
この場合は、関節がずれるという感じですね。
衝撃が強いと腓骨が折れます。
この場合は、腓骨骨折となってしまいます。
このように、膝の外側下の痛みは腓骨が大きく関係しています。
膝の外側の下の部分にしつこい痛みのある方は、関節の整復を専門にしている当院にご相談ください。


