こんにちは。
今回も呼吸困難についてお話をしたいと思います。
息が吸いづらい方で、片方の肺に空気が入らない感じがする、という方はいませんか?
このような症状の呼吸困難があります。
では、片方の肺に空気が入りづらいのは、何が原因なのでしょうか?
原因として注意が必要なものに、気胸(ききょう)があります。
気胸は片方の肺に穴があいてしまう事によって、肺から空気が漏れてしまう為に空気が吸えなくなってしまう病気です。
両方の肺に穴があくと呼吸できなくなり、生死にかかわる状態となってしまいますので怖いんですね。
呼吸に異常がある場合はすぐに、病院で検査を受ける事が重要です。
では、病院では明確な原因がわからないという場合があります。
何が原因なのでしょうか?
この場合、多くは胸郭(きょうかく)の関節の異常なんです。
胸郭は、12本の肋骨(ろっこつ)が対になって、胸椎(きょうつい)という背骨と胸骨(きょうこつ)という胸の中心にある骨につながって構成されています。
この胸郭と横隔膜(おうかくまく)がふくらむ事によって、肺に空気が入ります。
胸郭に打撲や強い捻り動作などの力が加わると、胸郭の関節がダメージを受けてしまいます。
左右どちらかの胸郭の関節に異常がおこると、その側の胸郭のふくらみを制限する事によって関節を守る体の反応がおこります。
一方の胸郭が十分にふくらまなくなりますので、その側の肺に空気が入りづらくなってしまうのです。
例えば、左側の脇腹を打ったとします。
そうすると、左側の胸郭を構成する関節にダメージがかかり、関節がずれます。
胸郭がふくらむと、ずれた関節のずれがさらに大きくなる可能性があります。
そこで、体は胸郭の関節をそれ以上ずらさない為に胸郭のふくらみを抑えるのです。
胸郭のふくらみが制限されますので、片方の肺に十分に空気が入らなくなってしまいます。
1、胸骨と肋骨をつなぐ胸肋関節(きょうろくかんせつ)
2、胸椎と肋骨をつなぐ肋椎関節(ろくついかんせつ)
3、椎骨と椎骨の椎間関節(ついかんかんせつ)
4、肋骨と肋軟骨(ろくなんこつ)のつなぎ目部分
胸郭を構成するこれらの関節がずれると、胸郭を守る為にふくらみを制限します。
特に胸骨と肋骨をつなぐ関節がずれると、その側の胸郭のふくらみの制限を感じやすい傾向にあります。
一方、背骨と肋骨の関節がずれた場合は、胸郭全体のふくらみの制限を感じやすい傾向にあります。
1、片方の肺に空気が入らずに息苦しい方
2、病院に行っても呼吸困難の明確な原因がわからない方
3、処方された薬を服用しても呼吸困難が改善されない方
このような症状の方は、胸郭を構成する関節の異常が原因という可能性があります。