こんにちは。
今回は、強い肩こりと頭痛に悩んでいた30代の女性の症状の経過についてお話をしたいと思います。
その方は、事務系のお仕事をしていまして、毎日長い時間座ってパソコンで作業をしています。
パソコン作業が強い肩こりの原因と思っていました。
また、頭痛は週に3~4回おこって、お仕事に影響がでる位痛みが強い場合もあり業務に支障がでる場合もありました。
頭痛薬を服用して、しのいでいる状態です。
以前は、肩こりも頭痛もなかったのですが、ある事がおこってから強い肩こりと頭痛に悩まされるようになったのです。
ある事とはなんでしょうか?
交通事故にあってしまったのです。
信号待ちで車に追突されて、首を痛めてしまいました。
その時は病院に通院して、むちうち症の治療を受けました。
ところが、交通事故から強い肩こりと頭痛に悩まされるようになったのです。
なぜ、追突事故から肩こりと頭痛がおこるようになったのでしょうか?
それは、追突事故で首に強い衝撃が加わった事によります。
追突は無防備な状況で、首に強い力が加わりますので、首の負担が大きいんです。
通常は危険が迫ると無意識に筋肉にぎゅっと力を入れて防御態勢をとります。
それによって、衝撃を和らげます。
転ぶときは、反射的にぎゅっと体に力が入りますよね。
それによって、転んだ時のダメージを軽くしているんです。
追突は全く防御態勢をとりませんので、体のダメージがとても大きくなります。
そのダメージによって、首の骨の関節がずれてしまったのです。
首の骨は頚椎(けいつい)といって7つの骨がたて積みになっています。
この7つの頚椎と筋肉で頭を支えています。
ところが、頚椎がずれてしまうと骨で頭を支える力が低下しますので頭が不安定になってしまいます。
頭が不安定になると困るので、筋肉に力を入れて頭の安定を維持します。
この時に力が入るのが、僧帽筋(そうぼうきん)や肩甲挙筋(けんこうきょきん)といったいわゆる肩こり筋なんです。
強い肩こりは、頚椎がずれて不安定になっている頭を支える為におこる筋肉の反応なんですね。
では、追突された後におこった頭痛は何が原因なのでしょうか?
実は、頭痛も頚椎のずれが原因でおこる事が多いんです。
頚椎の中には、脳にいく重要な血管が通っています。
椎骨動脈(ついこつどうみゃく)という脳幹にいく動脈です。
頚椎がずれると、この椎骨動脈が圧迫されて血流異常がおこります。
脳に血液が十分にいかないと、脳細胞に影響がでますので、血圧を上げてたくさんの血液を脳に供給するんですね。
この時におこる頭の血管の炎症が、頭痛の原因になってしまうのです。
では、ずれた頚椎を正常に戻すと肩こりと頭痛は改善するのでしょうか?
その通りです。
その女性は、頚椎を正常に戻す事によって強い肩こりはなくなり、頭痛は全くなくなりました。
お仕事にも影響が出ていましたので、本当に良かったです。
このように強い肩こりや頭痛は首の骨が原因という事があります。
強い肩こりや頭痛でお悩みの方は、ぜひ当院にご相談ください。