こんにちは。
今回は、下腹部の前側の痛みについてお話をしたいと思います。
下腹部の前側に、かたい部分があります。
この部分に痛みがある場合は、やっかいなんです。
なぜ、やっかいなのでしょうか?
この部分は、恥骨(ちこつ)という骨がある部分です。
左右に対である恥骨が、下腹部の前側でつながっています。
この部分は恥骨結合(ちこつけつごう)といって、かなり強固につながっていますので、めったにずれる事はありません。
そのかわり、いったんずれるとなかなか元に戻らない部位なんですね。
そして、恥骨結合がずれると、強い痛みをおこします。
どのような原因で、恥骨結合がずれるのでしょうか?
1、妊娠・出産時
2、恥骨への打撲などの外力
3、骨盤のゆがみ
4、その他
妊娠・出産時は骨盤がゆるみます。
骨盤がゆるむと、左右の骨盤の骨(寛骨)をつなげている骨盤の前面の恥骨結合に、大きな負担がかかります。
その大きな負担によって、恥骨結合がずれてしまいます。
また、恥骨を打撲などで外力が加わる事によって、そのダメージによって恥骨結合がずれてしまいます。
例えば、平均台から足を滑らして、股間を打った場合などは恥骨に強い衝撃が加わりますので、恥骨結合がずれて、強い痛みの原因になります。
子供では、たまに見られますので注意が必要ですね。
骨盤がゆがむ事によっても、恥骨結合がずれます。
骨盤は左右の寛骨(かんこつ)が後ろで仙腸関節(せんちょうかんせつ)、前で恥骨結合でつながっています。
仙腸関節は人体で一番大きな関節で、この関節のずれると骨盤がゆがんでしまいます。
仙腸関節がずれて骨盤がゆがむと、寛骨の位置がかわりますので、恥骨結合にも影響がでます。
仙腸関節と恥骨結合には、密接な関係があるんですね。
妊娠・出産時に恥骨結合がゆるむ時は、ほとんどの場合仙腸関節もゆるみます。
また、恥骨を打撲した場合も、衝撃は仙腸関節にも伝わりますので、仙腸関節にもダメージが加わります。
このような関係性がありますので、仙腸関節のずれを正常に戻すと、恥骨結合も正常になる事が多いんです。
恥骨結合のずれは、仙腸関節を正常にする事が必ず必要となります。
なぜなら、仙腸関節のずれを正常にすると骨盤のゆがみも正常になるからなんです。
骨盤のゆがみがなくなると、ほとんどの場合、恥骨結合の痛みはなくなります。
恥骨結合の痛みは、骨盤のゆがみの原因である仙腸関節を確認する事が重要なんですね。
下腹部前面の痛みは骨盤のゆがみによって、恥骨結合に痛みがでている可能性があります。
下腹部前面の痛みにお悩みの方は、ぜひ、当院にご相談ください。