こんにちは。
今回は、関節に水がたまる原因についてお話をしたいと思います。
水がたまりやすい関節として、膝関節があります。
膝関節に水がたまって、注射で抜いた方もいると思います。
関節にたまった水は抜いても良いのでしょうか?
ドクターの中にも、すぐに抜く方と抜いてはいけないという方がいます。
どちらが関節には良いのでしょうか?
まず、関節に水がたまる原因を考える事が大事なんですね。
なぜ、関節に水がたまるのでしょうか?
関節には滑液(かつえき)という関節液が入っています。
この関節液はいろいろな働きがあります。
関節の動きをスムーズにしたり、関節軟骨に栄養を補給したりします。
また、冷却水としてのはたらきがあります。
関節は動かすと、摩擦で熱が発生します。
通常では問題ありませんが、関節に異常があって関節の許容範囲をこえた熱がおこると関節を破壊してしまいます。
野球のピッチャーは、試合後に大きなアイスバッグで肩を冷やします。
テレビで見た事がある方も、いるのではないでしょうか?
これは、投球で発生した肩の熱を冷却する事によって肩関節を守っているのです。
正常な関節では、摩擦で発生した熱は関節液で冷やされますので、影響がありません。
ところが、関節に異常があると、正常な関節に比べて摩擦が大きくなってしまいます。
摩擦が大きくなるので、発生する熱も大きくなります。
その結果、関節の破壊がおこってしまいます。
その対策として関節を壊さないようにする為に、関節液の量を増やして関節を守るのです。
この反応が、関節に水がたまるという状態なんですね。
関節が悪いから水がたまるのではなくて、関節を守る為に関節に水がたまるのです。
ですので、むやみに関節にたまった水を抜いてしまうと、熱によって関節が壊れてしまいます。
また、関節に水がたまると、動かしづらくなります。
これは、異常のある関節を動かすと、さらに関節に負担がかかるので、関節を動かさないように制御するという意味があります。
ケガをした関節に巻く包帯や、サポーターのような役割と同じです。
ですので、関節にたまった水をむやみに抜くと動きは楽にはなりますが、長期的にみると関節が破壊されて、変形性関節症の原因となってしまいます。
では、どうすればよいのでしょうか?
関節に異常があるから水がたまりますので、関節の異常がなくなれば自然に水は体に吸収されていくのです。
関節に水がたまったら、関節の異常を正常に戻す事が重要なんですね。
関節に水がたまる方は、関節の施術を専門にしている当院にご相談ください。