こんにちは。
今回は、原因がわからないアキレス腱の痛みについてお話をしたいと思います。
その40代の男性は、3か月位前からアキレス腱に痛みがでるようになりました。
病院にいったところアキレス腱に炎症がおこっていないので痛みはすぐにおさまると言われたそうです。
ところが、その後、数か月経っても痛みが治まりません。
よくあるアキレス腱の痛みの原因は、アキレス腱炎があります。
アキレス腱に炎症がおこると事によって痛みがおこります。
ではなぜ、炎症がおこっていないのにも関わらずアキレス腱に痛みがあるのでしょうか?
アキレス腱に、テンションがかかっていたからなんです。
その方の腰を確認すると、骨盤を構成する仙骨(せんこつ)に対して寛骨(かんこつ)が前方に回転するように骨盤がずれていました。
さらに、アキレス腱痛のある左足の足首に可動域制限がありました。
この腰盤のずれと、足首の可動域制限がアキレス腱のテンションの原因となっていました。
そのテンションによって、アキレス腱に痛みがおこっていたのです。
なぜ、骨盤のずれと足首の可動域制限がアキレス腱のテンションの原因になるのでしょうか?
足の裏側の筋肉は、骨盤から始まって太ももの筋肉・ふくらはぎの筋肉・アキレス腱となってかかとの骨につながります。
骨盤の寛骨(かんこつ)が前方に回転するようにずれると、太ももの筋肉がつながる部分が上がります。
そうすると、太ももの筋肉が引っぱられます。
太ももの筋肉が引っぱれる事によって、足の裏側の筋肉とアキレス腱にテンションがかかるのです。
また、アキレス腱はかかとの骨につながっています。
足首の関節がずれると、かかとの骨もずれてしまいます。
かかとの骨がずれると、つながっているアキレス腱が引っぱられてテンションがかかってしまいます。
足首に可動域制限があって動きが悪いのは、足首の関節がずれているからなんですね。
その男性の場合、骨盤のずれと足首の関節のずれが重なってしまったので、アキレス腱に痛みがおこって、それがなかなか治まらない原因となっていました。
骨盤のずれと足首の関節のずれを整復すると、アキレス腱の痛みがかなり改善しました。
その後、数回の施術で完全に痛みがなくなったのです。
痛みがなくなって本当によかったです。
さらに、アキレス腱に強いテンションがかかっていると、アキレス腱断裂のリスクが高くなってしまいます。
逆にいうと、アキレス腱に強いテンションがかかって断裂の恐れがあるので、アキレス腱に痛みがおこっているとも言えます。
痛みがあると、行動が制限されますので、アキレス腱への負担が減るからなんですね。
アキレス腱にテンションがかかっていると、簡単に断裂してしまう場合があります。
カラオケで歌っている時に軽くジャンプをして、着地をした時にブチっという音と共にアキレス腱を断裂した例もあります。
こわいですよね。
アキレス腱の痛みがある方は、アキレス腱断裂のリスクがあります。
関節の整復を専門にしている当院に、ぜひご相談ください。