こんにちは。
今回も前回に引き続き、肩の痛みについてお話をしたいと思います。
前回、鎖骨と肩甲骨の関節である肩鎖関節のずれは、なかなか安定しないというお話をしました。
なぜ安定しないかというと、腕を上げると鎖骨も上がるので、再びずれてしまうからなんです。
さらに、肩鎖関節が安定しない要素があります。
何が原因で、肩鎖関節が安定しないのでしょうか?
それは骨格のゆがみが原因という可能性があるんです。
体の胸の部分は、胸郭(きょうかく)といって、下の図のように背骨と肋骨と胸骨の骨が鳥カゴのように組み合わさって構成されています。
骨格として体を支えるという働きの他に、心臓や肺、大血管を守るという内臓の容器としてのはたらきもあります。
肩鎖関節は鎖骨は肩甲骨の関節で、鎖骨と胸骨の関節を胸鎖関節といいます。
ですので、胸郭がゆがむと胸骨の位置が変わりますので鎖骨が不安定になってしまうのです。
鎖骨が不安定になると、ずれた肩鎖関節が正常な位置に戻りづらくなります。
ずれた肩鎖関節を整復しても、十分に元に戻らないと整復不全の状態になってしまいます。
整復不全では、関節が完全に正常な状態に戻っていませんので少しの力でも再度ずれる原因となります。
また、完全に整復した場合でも、胸郭がゆがんでいると関節が不安定になるので、これも再度ずれる原因となってしまいます。
このように胸郭のゆがみがあると肩鎖関節は不安定になってしまい、なかなか治らない原因となります。
まず、胸郭のゆがみがあれば胸郭を正常に戻してから肩鎖関節を整復する事が、早期の安定につながります。
では、どうすれば胸郭のゆがみが正常になるのでしょうか?
胸郭がゆがむ原因として、骨盤のゆがみが多くみられます。
骨盤がゆがむと、背骨もゆがみます。
胸郭は背骨と肋骨と胸骨で構成されていますので、背骨がゆがむと胸郭もゆがんでしまうのです。
骨盤と肩鎖関節は、そんなに関係があるのでしょうか?
大きく関係しています。
骨盤のゆがんでいる方の肩鎖関節を触診すると、痛みがある場合があります。
そして、骨盤矯正で骨盤を正常に戻すと、肩鎖関節の痛みがなくなります。
なぜ痛みがなくなったかというと、骨盤矯正によって胸郭のゆがみが正常に戻ったので肩鎖関節が良い状態になったからなんですね。
この事からも、肩鎖関節の安定には骨盤の状態が大きくかかわっているのです。
原因のよくわからない肩の痛みでお悩みの方は、肩鎖関節のずれが原因かもしれません。
骨盤矯正を専門に関節の整復を専門にしている当院に、ぜひご相談ください。