こんにちは。
今回は、長年に渡る慢性腰痛についてお話をしたいと思います。
30年以上に渡って、腰痛に悩んでいる方が来院されました。
60代の男性の方です。
今までに様々な治療や施術を受けてきましたが、なかなか腰痛が思うように改善しなかったそうです。
現在は、体操や柔軟を行って、なんとか腰痛の悪化を防いでいる状態という事でした。
その男性は腰痛に長年悩まされていますので、腰痛に対する知識もかなりあります。
というのも問診の際にお話をいろいろと伺っている中で、仙腸関節(せんちょうかんせつ)という言葉を知っていたからなんです。
仙腸関節は、骨盤にある人体で一番大きな関節です。
腰の要の関節で重要な役割りをしている関節なのですが、一般的にはあまり知られていない関節でもあります。
ですので、仙腸関節を知っているという事は、腰痛についていろいろと調べられたという事がわかります。
なぜ腰痛がこれほど長く続いて、治らないのか解明したかったそうです。
仙腸関節に原因があるのは、なんとなくわかったそうですが、納得できる程ではなかったそうです。
はたして、長年に渡る腰痛の原因は、本当に仙腸関節が原因なのでしょうか?
その通りなんです。
今までに受けた治療や施術は、主に筋肉にたいするものであったり、腰椎(ようつい)という背骨の腰の部分を腰痛の原因としたものでした。
このような治療や施術では、効果が感じられなかったそうです。
当然だと思います。
というのも、仙腸関節が原因で腰痛がおこっている場合は、仙腸関節の異常を正常に戻さない限りは腰痛が改善・消失しないからです。
では、その男性の仙腸関節はどうだったのでしょうか?
検査の結果、左の仙腸関節が大きくずれている事がわかりました。
ここがポイントなのですが、仙腸関節はずれるといってもずれる方向がいくつかあります。
そのずれている方向を正確に把握する事が、腰痛の改善・消失には絶対的に必要な事なんです。
なぜなら、ずれている方向がわからないと、どの方向に整復してよいかわからないからなんですね。
仙腸関節は、仙骨(せんこつ)という骨と腸骨(ちょうこつ)という骨で構成されています。
そして、仙骨に対して腸骨がどのような方向にずれているかを解明する事が重要なんです。
その男性は、仙骨に対して腸骨が前方向に回転するようにずれているタイプでした。
この仙腸関節のずれが改善されなかった為に、長年に渡って腰痛に悩まされていたのです。
仙腸関節のずれている方向が把握できたので、仙腸関節を正常な状態に戻す整復を行います。
整復後、腰の症状はどうなったでしょうか?
まず、腰の痛みがかなり改善しました。
そして、仙腸関節が正常になった事で、股関節の可動域が改善しました。
また、常にあった腰の重さがなくなって、腰が軽くなったそうです。
腰痛が改善されましたが、まだ安心はできません。
というのも、腰痛歴が長ければ長い程、仙腸関節の安定がしづらいからなんです。
元の悪い状態に戻りやすいんですね。
仙腸関節の良い状態を長く保つ事によって、仙腸関節を安定させる必要があります。
その男性の場合は、8回の施術で仙腸関節が安定しました。
30年に渡る腰痛が、解消されてとても喜ばれました。
本当によかったですね。
このように、腰痛の多くは仙腸関節の異常が原因なんです。
長年に渡る慢性腰痛でお悩みの方は、仙腸関節の整復を専門にしている当院にぜひご相談ください。