こんにちは。
今回は、腰痛と腹筋の関係についてお話をします。
先日、このような腰痛にお悩みの方が来院されました。
慢性的な腰痛は、20年くらいになるそうです。
その腰痛が、ここ数か月で悪化して、就寝中も含めて24時間痛みが続く状態になりました。
そこで、ある治療院で腹筋を鍛えれば腰痛は解消すると言われて、電気で腹筋を鍛える電気治療を受けたそうです。
ところが、いくら電気治療を受けても一向に腰痛が改善しません。
腹筋を鍛えても、腰痛は改善しないのでしょうか?
腹筋を鍛える事だけで、腰痛を改善するのは難しいと思います。
慢性腰痛の場合、筋肉や筋膜、靭帯などが原因ではありません。
というのも、筋肉や筋膜、靭帯などの損傷は時間と共に治癒します。
では、何が原因で慢性腰痛がおこるのでしょうか?
骨盤の関節に、問題があるからです。
骨格は骨と骨が関節でつながる事によって構成されています。
ですので関節がずれたり離開すると、骨格がゆがみます。
それによって、慢性腰痛がおこるのです。
ゆがんでいる骨格を正常な状態に戻した後に、腰痛の予防として腹筋を鍛えるのは効果があります。
骨格がゆがんだままの状態で、いくら腹筋を鍛えても腰痛が改善しないのは、骨格がゆがんだままだからなんですね。
では、その方の慢性腰痛の原因は骨格のゆがみだったのでしょうか?
骨盤にある仙腸関節(せんちょうかんせつ)という人体で一番大きな関節に異常がありました。
それによって骨盤がゆがみ、腰に強い痛みがおこっていたのです。
仙腸関節を整復して、骨盤のゆがみを正常な状態に戻していくと、頑固な腰痛が改善していきました。
長年にわたる腰痛でしたので、ある程度の期間がかかりましたが、現在では全く腰痛がない状態になっています。
腹筋は腰痛の予防には効果がありますが、腰痛を効果的に改善するのは難しいと思います。
腹筋を鍛えて腰痛が改善するのならば、これほど多くの方が腰痛に悩まないのではないでしょうか。
また、腹筋が十分に強い若い方で腰痛に悩む方がいる反面、腹筋が弱い年配の方でも腰痛ではない方がたくさんいますよね。
この事からも、そこまで大きく腰痛と腹筋には関係がないと言えるのではないでしょうか。