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    駒込 膝に水がたまっても抜いてはいけない理由は?

    こんにちは。

     

    今回は、膝の腫れについてお話をします。

     

    膝の悪い方は、膝が腫れることがあると思います。

     

    なぜ、膝が腫れるのでしょうか?

     

    膝に水がたまるからです。

     

    この水は滑液(かつえき)といって、一般的に関節液といわれるものです。

     

    関節液がたまる原因は、膝の関節に熱がたまって炎症がおこっているからなんですね。

     

    膝の関節は、

     

    1、太ももの骨

     

    2、すねの骨

     

    3、膝のお皿

     

    で構成されています。

     

    膝の関節は、体重がかかるので大きな負荷がかかります。

     

    立ち上がったり座ったりするときや、歩行や階段など普通の生活の中で大きな力が膝にかかります。

     

    このように膝に負荷がかかると、関節に熱がおこります。

     

    通常であれば、関節液が冷却水の役割によって熱を吸収するので問題はありません。

     

    ところが、関節が離開したりずれたりすると熱の発生が大きくなります。

     

    関節に発生した大きな熱は、関節軟骨などの組織を破壊する可能性があります。

     

    そこで、関節の破壊を防ぐために、関節液の量を増やすという反応がおこるんですね。

     

    これが、膝に水がたまる状態なんですね。

     

    いっけん、膝が腫れると腫れたことが悪いように感じると思いますが、実は腫れているのは関節を守るための体の防御反応なんです。

     

    ですので、安易に膝にたまった関節液を抜いてはいけないのです。

     

    また、膝が腫れると動きづらくなりますよね。

     

    これは、関節液を膝にためることによって動きを制限しているのです。

     

    異常のある関節を使うと関節が壊れますので、動きを制限することによって破壊を防ぐ役割をしているのです。

     

    膝の水を抜くと、動きやすくなるので膝がよくなった感じを受けると思いますが、長期的な視点でみると関節の破壊が進行する危険があります。

     

    膝の水をたびたび抜くと、変形性膝関節症になる可能性が高くなります。

     

    では、どうすればよいのでしょうか?

     

    まず、アイシングです。

     

    腫れた膝にアイシングをすると、膝は楽になります。

     

    膝の関節の炎症が改善するからなんです。

     

    そして、重要なのは、膝の関節の離開やずれを正常な状態に戻すことです。

     

    炎症の原因が、膝の関節の離開やずれだからです。

     

    膝の関節の状態がよくなると、関節内の熱も通常の状態に戻りますので、関節液の量も通常になるので腫れが引いていきます。

     

     

    このように、膝に水がたまった場合は、安易に抜くと変形性膝関節症の原因となります。

     

    アイシングによる冷却と、膝関節を正常な状態に戻すことが必要となります。